西川 春洞 にしかわ しゅんどう
   

韆u國風文字古
靜銷心火夢魂涼
閧ノ国風を誦えて 文字古なり
静に心火を銷して 夢魂涼し
133p×23.5p×2

弘化4年1月25日(新暦 1847年3月11日)生〜大正4年(1915)8月10日歿
制作年 明治20(1887)年 41歳
 江戸の生まれ。名は元譲。字は子謙。春洞は号。別に絵・篆刻用に如瓶人・大夢道人・茄古山民と号す。肥前(佐賀県)唐津藩士元琳の子。
 初め祖父亀年の手本によって手習いを始めた。嘉永4年(1851)5歳のとき中沢雪城の門に入り書法を学んだ。6歳のときに楷書で〈千字文〉を書き、また方六尺の〈奇秀〉の二大字を書いた。さらに万延元年(1860)14歳のときには楷書・行書・草書の三体の〈千字文〉を書いた。
 慶応元年(1865)19歳の頃から唐の法帖・拓本の臨書に努めた。明治元年(1868)22歳のとき大蔵省に出仕したが、まもなくやめた。そしてその後は文墨に専念した。多趣味にして多芸多能の人であり、俳句・狂歌・都都逸・端唄・三絃・月琴などを善くし、さらに絵も描いた。
 13年、楊守敬が来朝して、六朝碑学の新しい動向を紹介した。これがきっかけとなって、15年に中林梧竹が清国へ行き潘存に書法を学び、24年には日下部鳴鶴も清国へ行き呉大徴・楊見山に益を受けたが、春洞は清国へも行かず、専ら拓本・法帖によって中国の書法を学ぶことに努めた。春洞の門下から豊道春海をはじめ、すぐれた弟子が輩出している。西川寧は春洞の三男。
 「春洞」の下に、白文の「西川元譲」、朱文の「春洞」の落款印が押されている。

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